薬局の薬剤師が薬局に転職して何が改善されるのか?

転職に成功した女性の画像

「新しい薬剤師が入ってきたら、転職しよう・・・」

こんな想いを抱いて日々、薬局業務に取り組んでいる薬剤師はたくさんいるかと思います。

 

筆者は人事で薬剤師の採用の仕事をしていましたので、このような生の声をたくさん聞いてきました。

 

現在は、多くの薬局でハードワークを強いられていますが、安易に転職をして失敗してしまう話も良く聞きますよね。

 

ということで、薬剤師が転職して良くも悪くも変化することについて書いていこうと思います。

薬剤師が転職する理由

薬剤師の転職理由には個々さまざまなことがあるかと思いますが、代表的な例を下に挙げてみます。

 

・業務がキツイ

・薬局内の雰囲気が悪い

・給料が安い

・店舗が家から遠い

・経営方針が合わない

 

などが良くある退職理由です。「もっと勉強したい。」などのポジティブな理由は省略してありますのでご了承下さい。

 

 

さて、上記5つの転職の目的に対して、「転職した結果、どうなってしまうのか」について一つづつ解説していきたいと思います。

 

その前に、薬剤師の人手不足がどれほど深刻になっているのか、「薬局の人手不足が招く恐怖のシナリオとは?」(東洋経済ONLINE)を見てみましょう。

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薬局の深刻な人手不足

慢性化している薬局の薬剤師不足は非常に深刻な問題となっています。

 

上記の記事を見ると、「現在までどのくらいの期間、薬剤師の採用に困っているか」という問いに対して、薬局経営者の36%が5年以上と回答し、60%以上が1年以上も人材確保に苦しんでいると回答しています。

 

そして、「いくら薬剤師が足りなくても、薬局の使命である薬の提供は続けなければならない」、「経営を存続させなければならない」、というのが経営者の考えのようです。

 

これら経営者の考えを現場の実態に落とし込むと、全薬局のうち、薬剤師の採用に苦労している77%の薬局(東洋経済記事より)が、

薬剤師が不足しているにも関わらず、薬局経営をせざるを得ない状況で運営している

というように解釈できます。

 

それでは、薬剤師の皆さんが「転職を通じて理想の職場に勤めたい」と思ったとき、本当に転職でそれが得られるのかどうかについて、考察していきましょう。

薬剤師業務のハードワークを改善したい

まずは、多くの薬剤師が思っているであろう、ハードワークについてです。

「今の職場はキツいし、残業も多いから転職したい」と考えている方は非常に多いと思います。

 

特に”かかりつけ薬局”や”健康サポート薬局”への取り組みによって、今まで以上の厳しい労働環境になっていますよね。

 

しかし、今働いている薬局だけが特別忙しいのではなく、上記に照らし合わせてみると多くの薬局で同じような状況であることが分かります。求人を出している薬局もこのような薬局がほどんどです。

 

では、業務内容に不満を持って転職をした場合、ハードワークから逃れられるかといえば、答えは「NOの確率が高い」ということになります。

 

一部の薬局では「現状は薬剤師は充足しているが、今後のことを考えて常に求人を出している」ということもありますが、ほとんどの薬局では「今、薬剤師が足りないからなんとしてでも採用したい。」という現状です。

 

こんな中で転職を成功させたいというのは、決して不可能ではありませんが至難の業ですよね。

職場の雰囲気がいい所で働きたい

人間関係の悩みは薬剤師に限らず、働く人の転職理由の第1位です。

薬剤師の皆さんもご承知の通り、一緒に働く人は選べないので転職で解決しようと思う訳ですよね。

 

では、実際に転職してその問題が解決されるのかというと、これも完全とは言えません。

チェーン薬局であれば店舗異動によって人間関係が変わってしまいますし、自分が異動せずとも店舗スタッフの人事異動によって職場の雰囲気がガラリとかわることなんて全国どこにでもあります。

 

個人薬局の場合、異動がないため入社すればその職場関係は比較的長く維持されますが、スタッフの入退職によって変化することはあります。逆に言えば、入社に失敗すれば逃げ道がなくなってしまうとも言えます。

 

このように、職場の人間関係については必ずつきまとうリスクであると覚えておいた方がいいですね。

もっと収入を高くしたい

薬局薬剤師の給料はそのほかの職業に比べて「上下の差が少ない」仕事です。

そんな中でも収入の差は生まれてきますので、「貰えるんであれば、もっと給料をあげたい」という思いを持っている方もいると思います。

 

その他の希望条件を考えずに、年収を上げるという目的だけを達成するのであればこれは実現可能です。

しかし、ここに年間休日や残業の有無、配属店舗、会社規模などの希望が出てくると年収は期待出来なくなりますので、転職の目的を明確にすることが大切だと思います。

家の近くで働きたい

転職をする自分が「このくらいの通勤時間ならいいな」と思える場所に転職をするのであれば、それは十分な転職の価値があると思います。

 

これについて難しいのは、「希望するような薬局があるかどうか」ということですね。

チェーン店の場合は初期配属での希望が叶ったとしても店舗異動によって遠距離の通勤になる可能性はありますので、「その店舗限定」での就職ができるかどうかが問題になります。

 

この転職の場合に大きく立ちふさがる壁は「雇用形態」です。パートや契約社員としての転職は店舗固定での就職が可能な場合が多いですが、正社員での転職となると話は別です。

 

入社前に店舗異動に関する雇用契約をハッキリとさせておいた方がいいですね。

会社の風土や文化が自分に合っている会社がいい

「体育会系の社風についていけない」「薬局が利益を求めてはいけないと思う」など、会社の風土・文化や考え方に不満を持っている薬剤師も多いでしょう。

 

この風土・文化というのは「本音と建前」があるものであり、転職活動中に見るもののほとんどが建前と言っていいでしょう。

なぜなら、本音というのは社内の言語であり、社外には見せないものだからです。

 

例えば、東京ディズニーランドを経営している株式会社オリエンタルランドであっても、経営の本音は利益を追求することですが、建前である顧客サービスに対して本気で取り組んでいることが分かると思います。

 

ですので「転職する前にはそんな事聞いていなかった。」という事が起こり得るわけです。

 

社会の一般常識的なことは「自分で会社の考え方に合わせる」という事が少なからず必要となるはずです。

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薬剤師が転職で得られるものとは

世の中の薬局では薬剤師不足に苦しめられていますが、そのような薬局が多いため転職後にも同じような境遇の薬局に勤めることになってしまう危険性があります。

 

上記に並べたような転職希望に対しては、どの希望を優先するかによって得られるものと得られないものが出てくる。ということになりますが、「すべてを希望してすべてを失う」のではなく「必須だという希望をしっかりと叶える」ことが大切です。

 

ゆえに、薬剤師の転職には「誠実なコンサルタント」でないといけないということですね。

人材紹介会社を使わずに情報を収集することは非常に難しくなっていますし、採用コンサルタントが自社の利益だけを目標にしているのであれば、それも逆効果になってしまいます。

 

この記事をお読みの薬剤師の皆さんには、転職は慎重に行って欲しいなと心から思います。

転職を考えている方はこのサイトのメニューから様々な情報にアクセスしたうえで、転職に挑んでくださいね。

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