一人薬剤師の悲劇【限界です】

頭を抱える男性の画像

調剤併設型ドラッグストアで管理薬剤師をしていた男性のお話です。

 

勤務薬剤師はパートで3名ほどいたものの、彼はほとんど一人薬剤師で仕事をしていたと言っていました。

 

その話の内容はあまりにも衝撃的なため、是非多くの薬剤師の皆さんにも知っていただき薬剤師の職責薬剤師の前に生活者であることの意味を考えていただければと思います。

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ドラッグストアにおける薬剤師の勤務

調剤併設型ドラッグストアで薬剤師が調剤とOTCを兼任する場合、その多くは店舗全体(OTCも含めて)で”薬局の開設許可”を得ています。

 

その場合、店舗内OTCが営業している時間帯は薬局も営業しなければならないという問題に直面します。

 

ドラッグストアは年中無休、営業時間も長時間化され、その分だけ薬剤師の在店(シフト)時間が伸びてきたということです。

 

大半のドラッグストアは調剤(薬局)と売り場(店舗販売業)の許可を分けて取ることにより”薬局に休日”を設けたり、”営業時間を短縮”したりと、薬剤師の負担はかなり軽減されていますが、そうではないドラッグストアもあることは事実です。

一人薬剤師の悲劇

30代男性が勤務していた調剤併設型ドラッグストアは年中無休であったため、パートの薬剤師が3人いたとしても薬局の営業時間に薬剤師を2名配置させることが非常に難しかったそうです。

 

週7日、1日12時間だと1週間に84時間営業していることになります。

 

社員一人で40時間、パートで44時間ということです。

 

これでは2名体制になどできません。

 

彼曰く「自分以外はパートさんなんで、パートさんの入れない日・時間に自分が店舗にいました。」ということでした。

 

「休みが取りづらいですね。」と私が言うと、

 

「はい、希望休は取れません。」との返事が。

 

疲れ切った彼の顔からにじみ出る苦労は、出てくる言葉の弱さにも現れていました。

 

「もう3年間、希望休が1日も取れていません。」

 

私は絶句して返す言葉が見当たらなかったのですが、彼は続けて

 

「子供が今度幼稚園に入るんです。幼稚園の行事には絶対に参加したいと思いまして、転職を決意しました。」

一人薬剤師の限界

多くの会社では一人薬剤師の店舗を抱えています。これは調剤薬局チェーンでも同様です。

 

アインでも日本調剤でもクオールでも一緒です。

 

 

年中無休での一人薬剤師は論外ですが、こういった調剤専門の店舗においても一人薬剤師はダメなのではないでしょうか。

 

それは「調剤薬局がある安心を生活者に担保できないから」です。

 

薬剤師が何かしらのアクシデントで仕事を休むことになった場合、その薬局はオープンできません。応援で営業できる店舗もあるでしょうが、今の薬局業界に余剰な薬剤師はいないことは皆さん知っているはずです。

 

患者が近隣の薬局を利用すればそれでいいのであれば、「元々その薬局は必要なかったのでは?」と思います。

 

現在の薬局数と薬剤師数の状況では1店舗当たり3人の勤務ができない状況です。

 

これ以上一人薬剤師店舗が増えてしまったら薬剤師の労働環境はさらに悪化してしまうのではないでしょうか。

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