偽造医薬品を流通させない!【対策案】

名前のない医薬品の瓶と錠剤の画像

ハーボニ―配合錠の偽造品が流通してしまった問題を受けて厚生労働省では「医療用医薬品の偽造品流通防止のための施策のあり方に関する検討会」が開催されています。

第1回 2017年3月29日

第2回 2017年4月21日

に開催され、第3回目の2017年5月18日に「偽造品流通防止に向けた論点の整理」について論議されました。

 

次回2017年6月8日の検討会で中間報告案が出される見込みですが、現在までに論議され可能性の高い方向性についてまとめてみたいと思います。

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第2回までの検討会で出された意見(抜粋)

過去に2回開催された「医療用医薬品の偽造品流通防止のための施策のあり方に関する検討会」の中でさまざまな意見が出され、第3回検討会の資料としてまとめられました。

その中で薬局に従事する薬剤師に関連した内容を抜粋して記載します。

 

<薬局・薬剤師に関して>

○ 今回の事案に関して、管理薬剤師だけでなく、実際に調剤して患者に手渡した薬剤師の責任も重い。

○ 今回の事案の最大の問題点は、我が国の流通環境がこれまで非常に良好であったため、薬剤師のチェックの重要性が十分に認識されなかったことにあるのではないか。原点に戻り、薬剤師の存在意義や役割を考えるべき。

○ 薬局開設者・管理薬剤師・薬剤師それぞれが行うべきことを規定することが必要。

○ 雇用されている管理者は社長の業務命令には従わざるを得ないのが実態。管理薬剤師の助言に対して薬局開設者は従うことを確実に求めることが必要。

○ 開封された医薬品の流通段階の取扱いについてルールが必要。〖再掲〗

引用:第3回 医療用医薬品の偽造品流通防止のための施策のあり方に関する検討会 資料より

 

薬剤師の皆さんが実際にこれをご覧になって「これで偽造医薬品がなくなるぞ!」と思った方はほとんどいないかと思いますが、あくまでも資料の中の抜粋ですのでご了承下さい。

 

実際には、

・偽造医薬品に対する問題意識

・医薬品の取引の記録に関して

・卸売販売業に関して

・薬局・薬剤師に関して

・薬事行政に関して

・医薬品の製造や規格に関して

・その他

の項目ごとに施策の在り方が検討されており、偽造医薬品を流通させないための提案がなされています。

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偽造医薬品の流通を防止するために検討されている事案

これも抜粋として記載しますが、より現実味をおびた流通防止策となるであろう項目を抜粋したいと思います。

 

・取引の記録を書類として、証拠に残しておくという仕組みを国が担保するべき。

・現金問屋が、「秘密厳守」を謳って、トレーサビリティを確保できない医薬品を買い取るような実態が問題。

・今回の事案のような重大な法違反のあった業者に対する行政処分はもっと重いものとするべき。

・開封された医薬品の流通段階の取扱いについてルールが必要。

・いったん開封した医薬品を転売することを禁止するべき。

 

以上のような内容が過去に検討されていましたが、「厚労省 箱なし医薬品の販売禁止へ(毎日新聞2017年5月18日)によると、主に薬局以前の流通段階で規制を強化する方向で動いているようです。

 

具体的には、

 

”外箱を開封した医薬品の販売を原則禁じる”ということで、現金問屋に等に持ち込まれる際の外箱がないと販売できないということになりそうです。ただし、”卸売業者が小分けして薬局に販売する場合と、薬局が患者に処方箋に書いてある必要量だけを販売する場合”ということで、薬局への影響は少ないでしょう。

 

・あとは決定事項として”仕入れ先の身元確認の義務化”が行われます。薬剤師にとっては寝耳に水の話かもしれませんが、医薬品の現金問屋では身元の分からない人間から医薬品を仕入れることがあったようで、これを身元確認必須にするという内容です。今更感は否めませんが、少しでも改善の方向に向かってもらえると嬉しいですね。

偽造医薬品の流通防止に関する今後の流れ

・6月8日の検討会で中間報告案を示す

・その後も検討会を重ねていき、

・年内に省令の改正を行う

 

という流れです。

一日でも早い法改正となるよう願っています。

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